Notionで組織を設定および管理するために知っておくべきこと

Notionの組織レベルの管理機能を使って、会社の管理をレベルアップしましょう。ユーザー、権限、セキュリティ設定を一元管理するために、組織全体の設定と権限を効果的に行う方法を学びましょう。これで、安全性の確保と大規模な同期を効率的に行うことができます。

約 12分で読めます
スクリーンショット組織コンソール
組織レベルの管理機能を使用すると、複数のワークスペースにまたがるすべてのメンバー、ゲスト、セキュリティ設定を一か所で管理できます。
コンテンツ
  • 組織を設定する
  • 組織オーナーを割り当てて一元管理する
  • 組織オーナー vsワークスペースオーナー
  • 管理者コンソールで組織レベルの設定を管理する際の推奨事項
  • 1.一般設定
  • 2.ユーザー設定
  • 3.セキュリティ設定
  • 4.データとコンプライアンスの設定
  • 5.アナリティクスの設定
  • Notionの推奨ワークスペース設定

Notionを使うチームが成長しても、複数のワークスペースや設定の管理に時間が取られることはありません。複数の管理者が複数のワークスペースを管理していると、全員に同様の使い方を徹底するのは複雑な作業になりかねません。また、全体を広い視野で見なければ、より戦略的な作業に集中するところが、貴重な時間を複雑な設定の解決に浪費してしまうことになりかねません。

Notionの組織レベルの管理機能を使えば、ユーザーからセキュリティ設定まで、必要なものすべてを一か所で管理できます。組織オーナーは、主なプロダクトとは別に、すっきりとした直感的な管理者コンソールを活用することで、すべてのワークスペースを含む組織全体の設定を完全に把握し、管理できます。これはコマンドセンターと考えてください。すべての状況を確認し、数回クリックするだけで変更を加えられる、信頼できる唯一の情報源です。

このガイドでは、次についてご解説します:

  • 組織を設定し、組織オーナーを割り当てて設定管理を一元化する

  • 組織オーナーとワークスペースオーナーの違いを理解する

  • 管理者コンソールを使用して、ワークスペース全体の状況を一元的に把握する

  • Notionの推奨設定を使用して、組織の安全性を最大化する

Notionで組織を設定する際に、会社のドメインを取得することで、Notion上のそのドメインに関連するすべてのユーザーやスペースをより適切に管理し、可視化することができます。ドメイン検証は、組織レベルの管理を行うための最初のステップです。ドメインに関連付けられている複数のワークスペースを組織に統合するなど、重要なセキュリティおよび管理機能が有効になります。また、ワークスペースの SAML SSOの構成リンクプレビューを使用したNotionインテグレーションの使用、ワークスペースを作成できるユーザーの制御などのドメイン管理設定も可能になります。詳細は、こちらの参考記事をご覧ください。

会社のドメインを取得したら、組織オーナーを割り当てて、組織全体の設定と管理を行うことができます。

組織オーナーは、自分が所属していないワークスペースを含む、組織全体の設定や権限を完全に管理できるスーパー管理者と考えてください。また、ワークスペースやチームスペースのオーナーなどの他の管理者を監督し、すべてが効率的に運営されていることを確認します。組織オーナーの設定について詳しくは、参考記事をご覧ください。

たとえば、北米、ヨーロッパ、アジアにワークスペースがある会社では、パスワードポリシーなどの基本的なセキュリティ設定を更新するために、各ワークスペースに個別にログインする必要があります。適切な権限がないと、簡単な変更でさえ、他のワークスペースオーナーに依頼しなければなりません。組織オーナーが指揮を取ることで、効果的な方法で一貫性を保ちつつ円滑に運営することができます。

組織オーナーは複数設定できますが、共同作業のための明確なガイドラインを確立することが重要です。これにより、設定や権限を管理する際に全員が同期して作業できるようになります。

複数の役割が関わっているため、組織オーナーとワークスペースオーナーの主な違いを理解することが重要です:

  • 組織のオーナーは、最高レベルの管理権限を持つスーパー管理者として機能します。直接管理していないワークスペースを含む、組織全体の設定や権限を管理します。

  • ワークスペースオーナーは、管理者権限を持つ特定のワークスペースを管理しますが、そのワークスペースが組織の一部である場合、特定の制限が適用されます。組織オーナーの設定によっては、ワークスペースオーナーの権限が制限される場合があります。

組織全体の設定やポリシーに関しては、主に組織のオーナーが意思決定を行うことをお勧めします。組織オーナーがワークスペースオーナーと円滑に連携できるよう、役に立つ実践方法をご紹介します:

  • 意思決定のフレームワークを文書化する —どの決定がどのレベルで行われるかについて、簡潔で明確なガイドラインを文書にすることにより、混乱を避けることができます。

  • フィードバックチャンネルを設定する — ワークスペースオーナーが、チームに影響を与えるポリシーや決定についての意見を共有できる方法をつくります。

  • 変更を簡単に行えるようにする — ワークスペースオーナーが必要に応じて設定の変更をリクエストできるよう、明確なプロセスを用意します。

  • 全員に情報を共有する — ワークスペースに影響を与える可能性のある変更について、ワークスペースオーナーに事前に知らせます。

組織レベルの管理は、すべてのセキュリティを確保し、スムーズな運用を実現するのに役立ちますが、ワークスペースの詳細な設定を妨げるものであってはなりません。これらの実践方法に従うことで、セキュリティを維持しながら、ワークスペースオーナーがチームを効果的に管理するために必要な柔軟性を提供できます。

組織のオーナーとして管理を行う際、管理者コンソールはダッシュボードとして機能し、ユーザー、共有設定、セキュリティとコンプライアンスの管理、監査ログを一元的に把握できます。

管理コンソールにアクセスするには、ワークスペース切り替えメニューを開き、組織を管理を選択します。

ホーム画面には、一般 ユーザーセキュリティデータと権限管理アナリティクスの5つの主要カテゴリーがあります。その設定を最大限に活用する方法をご紹介します:

1.一般設定

「一般」タブでは、組織の主要な設定にすばやくアクセスできます。組織の名前、アバター、認証済みのメールドメイン、ワークスペース、チームスペースの編集、SAML SSOの管理、SCIMプロビジョニングの処理など、すべてを一元管理できます。

このタブで「ワークスペースを管理」を選択すると、組織に接続されているすべてのワークスペースが表示されます。任意のワークスペースをクリックすると、有効な機能を調整できます。たとえば、特定のチームに対してNotion AIを有効にし、他のチームに対しては無効にしておくことができます。最大の魅力は?すべての設定を一元管理できるため、ワークスペース間を行き来する必要がなくなります。

Notionが推奨する一般設定

こちらは、一般的な組織のニーズに基づいた推奨設定です:

  • SSOを有効にするをオンにする ー SSOを有効にすると、IT管理者はシステム全体にまたがるユーザーのアクセスを合理化し、エンドユーザーが単一のシームレスなアクセスポイントを利用できるようにするのに役立ちます。

  • ログイン方法をSAML SSOのみに設定する — SAMLを唯一のログイン方法として強制することで、エンドユーザーとIT管理者の両方の操作を簡素化します。SAML SSOは組織レベルで設定できますが、現時点では組織ごとに1つのIDプロバイダー(IdP)しかサポートされていないため、すべてのワークスペースを同じIdP上に設定する必要があります。

  • アカウントの自動作成をオフにする — 新規ユーザーがSSOを介してNotionアカウントを自動的に作成できなくなります。これは、Notionを段階的に展開する際に役立ちます。

  • SCIMプロビジョニングからの招待メールを停止するをオンにする⁠— Notionの展開を社内でどのように伝えるかを管理でき、まだリリースの準備ができていない場合に自動メールが送信されるのを防ぎます。

2.ユーザー設定

ユーザータブでは、組織内でのメンバーとゲストの表示方法や機能を簡単に管理します。これには、パスワードのリセット、すべてのユーザーをログアウトする機能など、ユーザーセッションの管理やアカウントのアクセス設定の管理も含まれます。利用可能な設定の詳細については、こちらの参考記事をご覧ください。

メンバーの管理セクションでは、組織内の全員と、その全員が所属するワークスペースを確認できます。このビューは、メンバーの管理や請求の管理に非常に役立ちます。各ワークスペースからメンバーリストをエクスポートして、重複を手動で削除する代わりに、すべてを一か所で確認できます。そうすれば、あるメンバーが複数のワークスペースに属していても、特定の請求サイクルでは一度だけ請求対象とすることができるので安心です。

また、メンバーをクリックすると、すべてのワークスペースのプロフィールが一度に表示されるため、複数の場所から情報を集める手間が省けます。

ゲストの設定を広範に行う

3.セキュリティ設定

セキュリティタブでは、チームの情報を保護します。コンテンツの外部共有、ページのエクスポート、新規チームメンバーの追加など、ワークスペース全体にわたってセキュリティ設定と管理ができます。また、チームが接続できるアプリやインテグレーションを制御して、すべての安全性を確保することもできます。

ワークスペースオーナーとの足並みを揃える

管理者コンソールを使用すると、組織レベルでの設定が一括で行われ、自動的に階層すべてに適用されます。また、一部の設定を管理対象ワークスペースとして指定することで、どの設定がどこに適用されるかを明確に把握できます。

たとえば、ワークスペースの1つ「Shrimps Inc.」に機密性の高い情報が含まれているため、メンバーが誤ってサイトやフォームを公開するのを防ぎたいとします。この場合、次の設定を行います。

  • Shrimps Inc.ワークスペースの行にある 全員に有効 という行に移動し、全員に無効に変更します

  • そうすると、一括適用 オプションが表示されます。クリックすると、その設定が、このワークスペースに関連付けられているすべてのチームスペースに自動的に適用されます。

  • 変更を適用したら、ページの右上隅にある変更を保存をクリックします

一括で適用すると、その変更がエンティティ内のすべての設定にすぐに反映されます。たとえば、ワークスペースに一括で設定を適用すると、そのワークスペース内のすべてのチームスペースにも適用されます。個々のチームスペースの設定は、後でいつでも調整できます。

組織レベルでセキュリティとデータの設定を行う

  • サイトとフォームの公開を無効にする必要に応じて特定のチームスペースにのみ公開を制限することで、ワークスペースの安全性を確保できます。ワークスペースとチームスペースの両方のオーナーであるユーザーのみが、チームスペースでの公開を有効にできます。

  • ページの複製を無効にするメンバーがページを他のワークスペースにコピーできなくなり、コンテンツのセキュリティが確保されます。

  • エクスポートを無効にするこの設定はワークスペース全体でオフにし、必要なチームスペースでのみオンにすることをお勧めします。ワークスペースオーナーでもあるチームスペースオーナーは、必要に応じてこれを有効にできます。

  • ゲストの招待リクエストを許可するメンバーはゲストを直接追加することはできませんが、ゲストの追加をリクエストできます。これにより、誰がどのコンテンツにアクセスできるかを確認できます。

  • メンバーの招待リクエストを許可するメンバーは新しいユーザーをワークスペースに追加するようリクエストできます。そのリクエストは、メンバーセクションで確認できます。

  • メンバーシップリクエストを許可するすべてのユーザー管理を処理するためにSSOを使用することをお勧めします。これは、ユーザーが参加をリクエストするよりもうまく機能します。

まず、ワークスペースレベルでサイトやフォームの公開などの設定を無効にすることをお勧めします。その後、必要に応じて特定のチームスペースにこれらの権限を付与し、セキュリティと柔軟性のバランスを取ることができます。

4.データとコンプライアンスの設定

データとコンプライアンスタブでは、組織オーナーがコンテンツ検索、監査ログなどのツールにアクセスし、データガバナンスを確保し、規制要件を満たします。

監査ログは、組織レベルとワークスペースレベルの両方で実行されたアクションを一元的に把握するのに特に役立ちます。たとえば、ワークスペースの設定変更を時系列で確認する必要がある場合、監査ログには、誰がいつどのような変更を加えたかを示す便利なタイムラインが表示されます。

5.アナリティクスの設定

アナリティクスタブは、チームがNotionをどのように使用しているかを理解するのに役立ちます。また、ユーザーエンゲージメントなどの役立つ指標を確認して、アクティブなメンバーやゲストの状況を明確に把握します。これにより、さまざまなチームがNotionをどのように使用しているかを簡単に確認、導入状況を管理し、ゲストのアクセスを監視できます。

また、ワークスペース全体でのユーザーのコンテンツへの反応に関する詳細な統計も表示されます。

  • チームスペースの作成をワークスペースオーナーのみに制限するをオンにする — ワークスペースオーナーのみがチームスペースを作成できるようにすることで、整理しやすくなります。これにより、チームスペースが多くなりすぎることを防ぎ、明確な構造を維持するのに役立ちます。

  • ページビューアナリティクスを保存して表示するをオンにする — ワークスペース全体でチームがどのようにNotionを使っているかを確認します。アクセスできるページのアナリティクスを誰でも確認できるため、何がうまく機能しているかを簡単に把握できます。

  • 許可されているメールドメインをすべて削除する — SSOのみを通じてアクセスを管理することで、ワークスペースのセキュリティを確保します。IDプロバイダーを通じて参加するユーザーを管理できるよう、SSOを唯一のサインイン方法とすることをお勧めします。これは、Notionをチームに段階的に展開する予定がある場合に特に役立ちます。

エンタープライズ管理ツールの他のリソース

優れた組織管理とは、セキュリティ、柔軟性、使いやすさの間で適切なバランスを見つけることです。管理コンソールでは、すべての設定を一か所で管理できるため、このバランスが簡単に維持されます。つまり、ワークスペースの安全性と制御性を両立させると同時に、チームにとって簡単で効率の良いものにすることができるのです。

このガイドを共有する

フィードバックを送信

このコンテンツは役に立ちましたか?


テンプレートを使ってみる

テンプレートギャラリーで10,000件以上のテンプレートをご覧ください


何か他にご質問はありますか?